先進医療について

先進医療について

 先進医療とは、厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養等であり、医療の効率的な提供を図る観点から、将来的な保険導入のための評価対象となる医療技術です。
 先進医療は一般の保険診療との併用が認められているため、治療費用のうち先進医療の部分は個人負担(保険適用外)になりますが、診察料・検査料・投薬料・入院料などの保険診療については健康保険が適用されますので、治療を受ける方の負担が軽減されるように配慮されております。
 本院では、次の医療について承認を受け、実施しております。

1.オクトレオチド皮下注射療法(小児科)

 先天性高インスリン血症は、新生児・乳児期に重篤な低血糖症をきたす疾患ですが、現在保険適用となっている医薬品(ジアゾキサイド)が効かない場合があります。そのような場合に、これまでは膵臓手術などにより治療が行われてきましたが副作用が出現したり、病気の状況から手術が出来ないような場合もございました。

 オクトレオチド皮下注射療法は低血糖症に対する有効性が報告され、日本小児内分泌学会の診療ガイドラインにも記載されており、長期使用により手術を行わずに治癒したという症例も報告されております。

 オクトレオチド皮下注射療法は、現在まで系統だった臨床試験がされていないため保険承認はありませんが、先進医療としてその有効性などの評価が行われている治療方法です。


2.インターフェロンα皮下投与及びジドブジン経口投与の併用療法(血液内科)

 成人T細胞白血病・リンパ腫(以下ATL)は、本邦では九州・沖縄地方、世界的には中央アフリカやカリブ海沿岸部などに多く発生する疾患です。HTLV-1と呼ばれるウィルスにより引き起こされることが知られていて、このウィルスの保有者は日本では120万人世界では1,000~2,000万人と推定され、その約5%がATLを発症すると言われております。ATLを発症すると大部分が白血病に移行し、抗がん剤が効きにくかったり、寛解(見かけ上病気が良くなること)が得られたとしても再発率が高いことが特徴とされています。

 スミフェロン(インターフェロンα)は日本では腎癌や骨髄腫、白血病、C型肝炎などの医薬品として、また、レトロビル(ジドブジン)はHIVウィルスの増殖を阻害する医薬品として薬事承認されております。現在本邦において、これらの医薬品はATLに対して保険適応外ですが、インターフェロンα皮下投与及びジドブジン経口投与の併用療法(以下IFNα/AZT療法)は、海外では米国、英国、フランスなどで観察研究が行われ標準治療の一つとされております。

 IFNα/AZT療法は、これまでの研究で有効性が高いとされるATLの病型(症状を有するくすぶり型又は予後不良因子を有さない慢性型)に対し、臨床的有効性の評価が行われている治療方法です。

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