5.行動目標
全ての診療科の医師にとってコアとなる臨床能力(clinical competence)の涵養を目標とする。
1.患者―医師関係
患者を全人的に理解し、患者・家族と良好な人間関係を確立するために、
- 患者、家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握できる。
- 医師、患者・家族がともに納得できる医療を行うためのインフオームドコンセントが実施できる。
- 守秘義務を果たし、プライバシーヘの配慮ができる。
2.チーム医療
医療チームの構成員としての役割を理解し、医療・福祉・保健の幅広い職種からなる他のメンバーと協調するために、
- 指導医や専門医に適切なタイミングでコンサルテーションができる。
- 上級および同僚医師、他の医療従事者と適切なコミュニケーションがとれる。
- 同僚及び後輩へ教育的配慮ができる。
- 患者の転入、転出に当たり、情報を交換できる。
- 関係機関や諸団体の担当者とコミュニケーションがとれる。
3.問題対応能カ
患者の問題を把握し、問題対応型の思考を行い、生涯にわたる自己学習の習慣を身につけるために、
- 臨床上の疑問点を解決するための情報を収集して評価し、当該患者への適応を 判断できる(EBM=EvidenceBasedMedicineの実践ができる)。
- 自己評価および第三者による評価をふまえた問題対応能力の改善ができる。
- 臨床研究や治験の意義を理解し、研究や学会活動に関心を持つ。
- 自己管理能力を身につけ、生涯にわたり基本的臨床能力の向上に努める。
4.安全管理
患者ならびに医療従事者にとって安全な医療を遂行し、安全管理の方策を身につけ、危機管理に参画するために、
- 医療を行う際の安全確認の考え方を理解し、実施できる。
- 医療事故防止及び事故後の対処について、マニュアルなどに沿って行動できる。
- 院内感染対策(Standard Precautionsを含む)を理解し、実施できる。
5.症例呈示
チーム医療の実践と自己の臨床能力向上に不可欠な、症例呈示と意見交換を行うために、
- 症例呈示と討論ができる。
- 臨床症例に関するカンファレンスや学術集会に参加する。
6.医療の社会性
医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、社会に貢献するために、
- 保健医療法規・制度を理解し、適切に行動できる。
- 医療保険、公費負担医療を理解し、適切に診療できる。
- 医の倫理、生命倫理について理解し、適切に行動できる。
- 医薬品や医療用具による健康被害の発生防止について理解し、適切に行動できる。