地域連携

腎臓専門医への紹介基準

従来,腎臓の病気は様々に分類されていて,患者さんにとっては分かりにくいもものでした。
CKD診療ガイド2012(日本腎臓学会編)によれば,下記に該当するCKDは腎臓専門医へ紹介し,連携して診察すると記載されています。


  1. 尿蛋白(2+)以上,または0.50g/gCre以上

  2. 蛋白尿,血尿がともに(1+)以上

  3. GFR 50mL/分/1.73m2未満
    40歳未満では60mL/分/1.73m2未満
    70歳以上では40mL/分1.73m2未満

少々の解説を加えます。

  • 1.の[g/gCre]ですが,尿検査の際に尿中蛋白定量(mg/dl)と尿中クレアチニン(mg/dl)をオーダーし,
    [尿中蛋白定量(mg/dl)]÷[尿中クレアチニン(mg/dl)]=[推定1日尿蛋白量(g/gCre)]となります。
    たとえば,尿中蛋白定量100mg/dl, 尿中クレアチニン50mg/dlならば,100÷50=2(g/gCre)となります。
  • 2.の蛋白尿・血尿がともに(1+)以上の場合,腎生検すると70パーセントの確率で所見があると言われています。
    若年者であれば腎生検の適応です。
  • 3.はeGFRで考えてよいと思います。性別,年齢,血清クレアチニンからのeGFRが基準以下だった場合,
    腎臓内科医に一度紹介していただき,治療方針(ほとんどの場合は血圧管理のみです)について ご提案させていただきたいと思います。

さて,腎臓内科医への紹介ですが,
まずは大学病院第三内科(血液・腎臓・膠原病内科)の腎臓グループ医師が出張している病院と曜日を掲載いたします。
今後,他の腎臓専門医の先生から了承を得て,紹介先を充実させていこうと思います。

  • 腎臓内科外来への紹介について

  • 【能代山本地区】

    • 山本組合総合病院  水曜日に小松田敦と富樫賢が交代で出張しています
  • 【男鹿地区】

    • 男鹿みなと市民病院  木曜日に奈良瑞穂が出張しています
  • 【秋田市】

    下記の病院には腎臓内科医の常勤がいます

    • 秋田大学医学部附属病院・腎臓内科  新患日は月・木です。地域連携室を通じた新患予約をお勧めします。
    • 秋田組合総合病院・腎内科
    • 秋田赤十字病院・腎臓内科
    • 中通総合病院・内科  腎臓専門外来があります。月曜日に面川歩が出張しています
    • 市立秋田総合病院 血液・腎臓内科
  • 【由利本荘地区】

    下記の病院には腎臓内科医の常勤がいます

    • 由利組合総合病院・内科  水曜日に奥山慎,木曜日に加賀一が出張しています
    • 本荘第一病院・内科
  • 【大仙地区】

    • 仙北組合総合病院・内科  月曜日に富樫賢,木曜日に小松田敦,金曜日に阿部史人が出張しています
  • 【仙北地区】

    • 市立角館総合病院・内科  木曜日に小原綾乃が出張しています
  • 【横手平鹿地区】

    • 平鹿総合病院・血液内科  月曜日に奥山慎(隔週),水曜日に面川歩と加賀一が交代で出張しています
      ※ 腎臓外来は予約制となっております
  • 【雄勝湯沢地区】

    • 雄勝中央病院・内科  金曜日に澤村昌人が出張しています
    • 2014年3月25日の秋ノ宮CCにて奥山が慢性腎臓病の診療と紹介,地域連携について講演させていただきます

今後,腎臓内科医・腎臓専門医の了解を得て,増やしていきます。

なお,どの外来もかなり混んでおりますので,紹介する場合には地域連携室を通して予約をお願いいたします。