- CKD の治療にあたっては,まず生活習慣の改善(禁煙,減塩,肥満の改善など)を行う.
- CKD 患者の血圧の管理目標は130/80 mmHg 以下である.
- 高齢者においては140/90 mmHg を目標に降圧し,腎機能悪化や臓器の虚血症状がみられないことを確認し,130/80 mmHg 以下に慎重に降圧する.また,収縮期血圧110mmHg 未満への降圧を避ける.
- 糖尿病患者および0.15g/gCr 以上(アルブミン尿30 mg/gCr 以上)の蛋白尿を有する患者において,第一選択の降圧薬はACE 阻害薬とアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)である.
- 蛋白尿が0.15 g/gCr 未満の非糖尿病患者の降圧には,降圧薬の種類を問わない.
- 高度蛋白尿(0.50 g/gCr 以上)を呈する若年・中年の患者では,尿蛋白0.50 g/gCr 未満を目標としてRAS 阻害薬を使用して治療する.
- ACE 阻害薬やARB 投与時には,血清クレアチニン値の上昇(eGFR の低下) や高K血症に注意する.
日本腎臓学会CKDガイド2012より