現在わが国で透析を受けている患者は30万人を超えました。透析医療が進歩した背景もありますが、原因となる慢性腎臓病(CKD)患者が年々増加していることも確かです。秋田県は超高齢化社会になりつつあります。そして高齢者の慢性腎臓病患者も増えていくことが予想されます。事実、2011年には秋田県の腎不全死亡率は男性5位、女性1位となりました。秋田県においては、慢性腎臓病の予防、早期発見、治療、そして腎代替療法までトータルな対策が急務であると言えます。
当センターは、2013年4月1日に秋田県の委託事業として開設されました。その主な主旨は以下の通りです。
慢性腎臓病の治療方針決定に重要な腎生検は、秋田大学では8000例にわたる蓄積があり、個々の患者に対してテーラーメイドの治療を提案しています。また、慢性糸球体腎炎の代表であるIgA腎症に対して秋田大学式マンスリーパルス療法を行い、良好な治療成績を収めています(図1)。
腎移植は、末期腎不全に対する腎代替療法として最良の選択肢と考えられます。秋田大学では年間20例以上の腎移植を行っており(図2)東北圏内では1位、県人口あたりおよび腎不全患者数あたりの移植数は愛媛県に次いで全国2位です。
当センターは、腎臓内科と泌尿器科を結ぶ鎹(かすがい)となり、外科系・内科系・研究部部門等から人材を得て、慢性腎臓病の予防から早期発見、治療、そして透析と腎移植まで、「腎疾患のトータルマネジメント」を掲げ、全国に先駆けた取り組みを推進いたします。
羽渕 友則 | |||||
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役割 | センター長 | 職種 | 教授 | 専門領域 | 泌尿器科腫瘍 体腔鏡手術 ロボット支援手術 |
齋藤 満 | |||||
役割 | 副センター長 | 職種 | 准教授 | 専門領域 | 腎移植 移植免疫 透析 泌尿器科腫瘍 体腔鏡手術 ロボット支援手術 |
藤山 信弘 | |||||
役割 | 職種 | 講師 | 専門領域 | 移植免疫 薬物動態 薬理 |