当院は、身体合併症を有する精神科患者受け入れの県内拠点病院に指定されています。重篤な身体合併症を持つ精神科患者や、妊娠出産を控えた精神科患者を積極的に受け入れ、各科との連携を密に行いながらバランスの取れた治療を行っています。加えて、思春期症例にも積極的に対応しています。
当院は大学病院でありながら、都道府県がん診療連携拠点病院にも指定されているという、全国でも珍しい立場にあります。当科スタッフも緩和ケアチームに参加しており、がんだけでなく重篤な身体疾患を有する患者および家族の精神的苦痛に対応しています。
また、治療抵抗性の精神科疾患に対する修正型電気けいれん療法や治療抵抗性統合失調症に対するクロザピン治療など、特色ある治療を行っています。我が国で2009年に導入されたクロザピンは既存薬に比べて有意に有効性が高いとされていますが、一方で重篤で致死的な副作用がまれに出現することがあり、頻回の検査と慎重投与が必要な薬剤です。治療反応性と副作用発現の予測因子を解明し、安全なクロザピン療法を確立していくことが求められています。これまで31例の治療経験があります。
特殊外来としては、ものわすれ外来と睡眠外来を設置しています。ものわすれ外来では、各種認知症の診断を含めたものわすれ全般に対応しています。睡眠外来においては、各種睡眠障害の診断、治療を行っています。過眠症に関しては、日本で唯一のナルコレプシーの確定診断のための髄液オレキシンの測定を行っています。当院への検査入院の方だけではなく、全国と東アジアからの検体の測定依頼にも対応しております。
21世紀は脳の時代と言われており、脳は最後に残った未知の臓器です。精神疾患の原因はまだまだ分からないものが多いですが、これから一気に明らかになっていくと考えています。例えば、ナルコレプシーは1999年から2000年にかけてその原因が明らかになりました。自己免疫性傍腫瘍性辺縁系脳炎の1つである抗NMDA受容体脳炎は重篤化すると脳炎症状を来しますが、その経過が従来悪性緊張病(致死性緊張病)として精神科で治療が行われてきた病態と非常に類似しております。また、その精神症状は統合失調症の初期と非常に似ており区別ができない時があるほどです。このことから、これまでは謎であった統合失調症の原因の一部に繋がると考えて、現在研究中です。
外来患者数はのべ17,904名、新患数は707名でした。
夜間・休日の救急外来受診者数207人、うち救急車の出動件数は51件でした。
睡眠覚醒障害の新患は136名で、そのうち過眠・リズム障害疑いは75名でした。
修正型電気けいれん療法施行件数は278件でした。
精神科病棟への入院患者数は323名、そのうち身体合併症管理加算対象患者数は74名でした。
※10:30以降は予約された方のみ受診できます
曜日 | 受付時間(予約を除く) | 受付 | 診療内容 |
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月曜 | 8:30 ~ 10:30 | 新患・再来 | 精神科一般 |
火曜 | 8:30 ~ 10:30 | 新患・再来 | 精神科一般 |
水曜 | 8:30 ~ 10:30 | 新患・再来 | 精神科一般 ものわすれ外来(再来のみ)※1 過眠症外来(再来のみ)※2 |
木曜 | 8:30 ~ 10:30 | 新患・再来 | 精神科一般 児童思春期外来※4 クロザピン治療外来(再来のみ)※3 |
金曜 | 8:30 ~ 10:30 | 新患・再来 | 精神科一般 |
※1 現在、ものわすれ専門外来は新患を受け付けておりませんが、どの曜日の一般精神科外来でも、ものわすれの診療を
受け付けています。
※2 過眠症外来を初めて受診する方は、水曜日、木曜日、金曜日の午前10時半までに受診して下さい。
※3 クロザピン治療希望の新患受診相談は、地域連携室にお願い致します。
※4 児童思春期外来は完全予約制で、対象は小中学校の不登校の方です。新患予約は、地域連携室にお願い致します。
三島 和夫 | |||||
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役割 | 科長 | 職種 | 教授 | ||
資格 | 精神保健指定医 精神神経学会専門医・指導医 睡眠学会専門医 |
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竹島 正浩 | |||||
役割 | 医局長 副科長 リスクマネージャー |
職種 | 准教授 | ||
資格 | 精神保健指定医精神保健指定医 精神神経学会専門医・指導医 精神科薬物療法専門医・指導医 老年精神医学会専門医・指導医 一般病院連携精神医学専門医・指導医 睡眠学会専門医 臨床研修指導医 |
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今西 彩 | |||||
役割 | 外来医長 | 職種 | 助教 | ||
資格 | 睡眠学会専門医 臨床研修指導医 |
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細谷 倫子 | |||||
役割 | 職種 | 助教 | |||
資格 | 精神保健指定医 臨床研修指導医 |
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伊藤 結生 | |||||
役割 | 病棟医長 ベッドコントローラー |
職種 | 助教 | ||
資格 | 精神保健指定医 精神神経学会専門医・指導医 老年精神医学会専門医・指導医 臨床研修指導医 |
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吉沢 和久 | |||||
役割 | 副医局長 | 職種 | 助教 | ||
資格 | 精神保健指定医 精神神経学会専門医・指導医 精神科薬物療法専門医 日本認知症学会専門医 臨床研修指導医 |
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馬越 秋瀬 | |||||
役割 | 教育医長 | 職種 | 助教 | ||
資格 | 精神保健指定医 精神神経学会専門医・指導医 臨床研修指導医 |
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小笠原 正弥 | |||||
役割 | 職種 | 助教 | |||
石川 勇仁 | |||||
役割 | 副病棟医長 | 職種 | 医員/大学院生 | ||
資格 | 精神保健指定医 精神神経学会専門医・指導医 認定内科医 日本東洋医学会認定 漢方専門医 臨床研修指導医 公認心理師 |
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平野 梨聖 | |||||
役割 | 副外来医長 | 職種 | 医員 | ||
資格 | 精神保健指定医 精神神経学会専門医・指導医 臨床研修指導医 |
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藤原 大 | |||||
役割 | 職種 | 医員/大学院生 | |||
資格 | 精神保健指定医 精神神経学会専門医・指導医 臨床研修指導医 |
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石塚 悠 | |||||
役割 | 職種 | 医員 | |||
柴田 菜那 | |||||
役割 | 職種 | 医員/大学院生 | |||
入中 啓輔 | |||||
役割 | 職種 | 医員 | |||
宮腰 恵瑠 | |||||
役割 | 職種 | 医員 | |||
京 吉郎 | |||||
役割 | 職種 | 医員 |